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2013年2月21日(木)

極貧根絶は目前

ブラジル大統領表明

先進国との違い強調

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 【サンパウロ=松島良尚】ブラジルのルセフ大統領は首都ブラジリアで19日、貧困層向け家族手当制度ボルサ・ファミリアの拡充策を発表し、さらに残された約70万世帯の「極度の貧困の根絶は目前だ」との見通しを明らかにしました。カンペロ社会開発・飢餓対策相は大統領の任期が終了する2014年末までに達成すると表明しました。


 ルセフ大統領は11年6月に「極貧のないブラジル」計画を立ち上げ、支援策を相次いで拡充。この2年で2200万人が極貧から脱しました。

 ブラジルの極貧層の基準は、1人当たり月最低70レアル(約3300円)の所得です。ボルサ・ファミリアに登録されていながら、極貧層となっているのは現在約250万人。3月18日から実施される今回の拡充策は、1人当たりの月額手当を最高70レアルに引き上げるもの。これにより登録されている極貧層の問題は一気に解決します。

 ルセフ大統領は「われわれは、奴隷制の刻印もある長い社会的排除の歴史において決定的なページを開いている。次は、良質の雇用へのアクセスなど新たなページだ」と述べました。

 大統領はまた、ブラジルでの貧困削減の前進について、「世界で起こっていることとは違う出来事だ」と指摘。緊縮政策で国民の労働権や社会福祉を削減している先進諸国との違いを改めて強調しました。

 極貧根絶への最後の問題は、ボルサ・ファミリア制度に登録されていない推定70万世帯約252万人への対応です。カンペロ大臣は「ジャングル奥地などへき地に住むこの人たちを探し出すことが私たちの仕事だ」と述べました。

 ボルサ・ファミリアは現在、約5000万人に適用されています。医療や教育、清潔な水、電気などへのアクセスも保障されています。


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