2013年2月15日(金)
GDP3期連続減
年率0.4%減 雇用者報酬もマイナス
10〜12月期
内閣府が14日発表した2012年10〜12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0・1%減、年率換算で0・4%減でした。マイナス成長は3四半期連続です。
物価変動を反映し、生活実感に近い名目GDPは前期比0・4%減、年率換算で1・8%減でした。
実質GDPの増減率に対する寄与度は、内需がプラス0・1%、輸出から輸入を差し引いた外需はマイナス0・2%でした。
需要項目別にみると、輸出は米国や中国、欧州向けが軒並み減少し、前期比3・7%減と2期連続の大幅マイナス。特に中国向けは尖閣諸島をめぐる日中関係の悪化が影響したとみられます。
GDPの約6割を占める個人消費は2期ぶりにプラスに転じたものの、わずか0・4%増と低迷が続きます。電機などを中心にした大企業のリストラが、経済に悪影響を及ぼしています。雇用者報酬は0・5%減でした。
企業の設備投資は、自動車を中心に弱く、2・6%減と4期連続で減少。生産の停滞により輸入も2・3%減少しました。
住宅投資は3・5%増、公共投資は1・5%増となり、いずれも東日本大震災の被災3県を中心に伸びました。
物価の総合的な動きを示すGDPデフレーターは、前年同期比でマイナス0・6%でした。
同時に発表された12年のGDPは、実質が前年比1・9%増、名目が1・1%増でした。東日本大震災の影響で低迷した11年からの反動増で2年ぶりのプラス成長でした。