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2013年2月14日(木)

中間層支援を強調

オバマ大統領 一般教書演説

アフガン 1年以内に3万4千人撤兵

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 【ワシントン=山崎伸治】オバマ米大統領は12日夜、米議会上下両院合同会議で、施政方針演説にあたる「一般教書演説」を行いました。1月の2期目就任の際の就任演説と同様、世論の高い支持を背景に、対決姿勢を強める議会・共和党に対し、内政・外交両面で攻勢的な政策提起を行うものとなりました。


 オバマ氏は約1時間に及ぶ演説の大半を内政問題にあてました。

最賃引き上げ

 中間所得層が「米国経済の成長の真のエンジン」だとして、その「再点火」が課題だと強調。その賃金を確保する一環として、「フルタイムで働く人が貧しい生活をしないよう」、国の最低賃金を現在の時給7・25ドルから9ドルに引き上げることを提案しました。教育や職業訓練の重要性も指摘しました。

 財政赤字削減問題では、3月1日に発動される歳出の「自動削減」は「よくない考え方」だと指摘。議会・共和党内にある国防費確保のために他の予算を削減するという考え方も批判し、国民に負担を押し付けない財政赤字の実現を共和党に呼び掛けました。

 また2期目の主要課題と位置付け、先に表明した包括的な移民制度改革について、改めて議会に立法化を促しました。

 さらに銃規制をめぐっては、昨年12月に東部コネティカット州で起きた小学校銃乱射事件の関係者ら、銃犯罪被害者を傍聴席に招待。銃購入者の身元確認や攻撃用武器の販売禁止など、先に提案したオバマ政権の銃規制策の実現を議会に迫りました。

 国際問題でオバマ氏は、現在アフガニスタンに駐留する約6万6000人の米兵のうち、およそ半数の3万4000人が1年後までに撤退すると発表。一方、2014年以降の米軍駐留をめぐり、その任務が「アフガン軍の訓練と対テロ作戦」になるとした上で、現在、アフガン政府と交渉中だと述べました。

 北朝鮮の核実験を非難するとともに、核開発を続けるイランに対しては「今こそ外交的解決の時だ」と迫りました。また米国が保有する核兵器をめぐっては、事前に大幅な削減計画が発表されるとの報道もありましたが、「ロシアとともに、いっそうの削減を追求する」と述べるにとどまりました。

最高の軍維持

 また「われわれは世界で最高の軍隊を維持せねばならない」と強調。無駄な軍事費や戦費を「新たな能力」の開発にあてると述べました。

 また環太平洋連携協定(TPP)の交渉を完了させると表明。欧州連合(EU)との貿易投資パートナーシップの交渉を開始すると発表しました。


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