2013年2月8日(金)
米CIA 秘密無人機基地
イエメン攻撃 サウジに
【ワシントン=山崎伸治】米国がテロリスト掃討作戦のため、攻撃用無人機の基地を中東のサウジアラビアに秘密裏に設けていたことが分かりました。米紙ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストが6日までに報じました。
オバマ政権は2009年12月にイエメン空爆を実施。民間人の犠牲者を生み、同国における反米感情を引き起こしました。両紙によると、米中央情報局(CIA)はその直後に、イエメン攻撃のためにサウジアラビアに無人機基地の建設を開始しました。
これは、同国の首都リヤド駐在のCIA責任者を務めたこともあるブレナン大統領補佐官(国土安保・テロ対策担当)がサウジ政府に働き掛けたもの。ブレナン氏はオバマ大統領から次期CIA長官に指名されています。
サウジアラビアの基地を利用したイエメンでの最初の無人機攻撃は11年9月。この時は、国際テロ組織アルカイダ系組織で指導的な立場にあった米国籍のイスラム教導師アンワル・アウラキ師が殺害されました。
無人機の基地が海外にあることはこれまでも報道で指摘されていましたが、その場所については明らかになっていませんでした。
米国の無人機攻撃をめぐっては、海外に住む米国人でも米政府が“テロ組織指導者”と認定すれば殺害できるとの見解をオバマ政権が秘密裏にまとめていたと、米NBCテレビが4日、暴露していました。