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2013年2月7日(木)

中国 “大気汚染 最悪だ”

呼吸疾患4割増 排出200社閉鎖へ

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 【北京=小林拓也】6億人が影響を受けたとされる中国の大気汚染は、人々の健康だけでなく、伝統の春節(10日、旧正月)にも影響を及ぼす大問題に発展しています。北京市では汚染物質排出企業200社の閉鎖など、対策も本格化しつつあります。

 中国気象局の陳振林応急減災・公共サービス局長は5日、有害物質を含んだスモッグが人体に影響を与え、「呼吸器疾患の患者が1〜4割増えた」と明らかにしました。

 陳局長は大気汚染の原因について、1月はここ10年近くで最も風がなく安定した気候となり、「汚染物質を地表部分に蓄積しやすく、スモッグが多く発生した」と指摘。中国中東部で発生したスモッグは「影響を及ぼした範囲が広く、持続した時間も長く、強大で、歴史的にもまれだ」と述べました。

 メディアは呼吸器疾患などが増えている状況を伝えています。南京市のメディアはこのほど、肺炎の入院患者が1カ月前と比べ10%増えたと報道。ある患者は「突然のどがかゆくなり、その後せきが出て微熱が発生した」と訴えたといいます。医師は「有害物質を含んだスモッグが関係しているのは間違いない」と断定します。

 北京市政府は5日、年内に「北京市大気汚染防止条例」の策定を進めると公表。高濃度汚染物質を排出する市内の200社以上の企業を閉鎖するなど、大気汚染対策を本格化する方針を示しました。また、ぜんそくや肺がんなどを引き起こすとされる微粒子状物質「PM2・5」の大気中濃度が高まっていることに関し、屋外だけでなく、屋内でPM2・5が健康に与える影響を研究することも明らかにしました。

春節の花火禁止?

 春節にあわせ大規模に行われる爆竹や花火でPM2・5の濃度が高まる恐れがあり、爆竹や花火を控える動きも広がっています。新京報(2日付)の世論調査で、8割が「春節期間中に大気汚染が深刻な場合は花火を控えるべきだ」と答えるなど、市民の環境意識にも変化がみられます。


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