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2013年2月3日(日)

日本原電 審議官と5回面会

活断層調査 報告案を要求

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 原子力規制庁の名雪(なゆき)哲夫審議官が日本原子力発電の市村泰規常務に、敦賀原発の活断層調査の報告書案を事前に渡していた問題で、日本原電は1日記者会見し、昨年12月から今年1月にかけて名雪審議官と5回面会し、報告書案の内容を教えてほしいなどと要請していたことを明らかにしました。

 面会は、規制委の専門家チームが昨年12月10日、同原発の現地調査を踏まえて行った評価会合以降で、昨年12月21日、26日と今年1月4、11、22日。(表参照)

 市村常務らは規制庁の名雪審議官室で、敦賀原発敷地内の断層が活断層かどうかを判断する規制委の専門家チームの会合で意見陳述の機会を求めるなどしました。

 12月21日は、専門家の会合で意見表明の機会を得られるなら、報告書案を突然見せられても、その場で正確な反論ができないので、事前に報告書案の内容を教えてほしいと頼んだといいます。それに対し、名雪審議官は「委員の了解が必要で、相談する」と約束。

 1月11日は、名雪審議官から「了解は得られると思う」との返事がありました。

 22日は、名雪審議官から「これドラフト(草稿)だけど」と報告書案を手渡されました。会見した日本原電の星野知彦開発計画室長は「委員の了解を得られたのかと思った」と説明しています。

 規制委の内規では、透明性を確保するため被規制者との面会は2人以上で対処し、記録を残し、ホームページに公開しています。しかし「儀礼上のあいさつ」は内規の対象外としており、これまでの日本原電の面会も22日以外は公開されていません。

 しかし、日本原電の会見からは、あいさつ以上の内容が話されている実態が明らかになりました。


審議官が更迭されるまで

2012年12月21日 名雪哲夫審議官、日本原電の常務らと面談。日本原電は、専門家チームの会合で報告書案を見せられても正確な反論ができないと、事前に報告書案の内容を教えてほしいと要請

13年1月22日 名雪審議官、日本原電常務ら3人と面談。敦賀原発敷地内破砕帯の調査報告書案を渡す

23日 報告書案を渡したと本人が申し出る。名雪審議官は規制庁長官から「けん責」を受け、職務から外す措置がとられる

28日 規制委の専門家チームが敦賀原発敷地内破砕帯の評価書案を審議。「活断層の可能性が高い」と結論

29日 規制委の専門家チームで、地震・津波に対する新基準骨子案をまとまる

2月1日 名雪審議官の更迭人事を発表

 (原子力規制庁、日本原電の発表などから)


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