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2013年1月17日(木)

きょうの潮流

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 あの日、神戸はとても寒かった。人間の生活の営みが突然、うばわれてしまった荒涼とした光景。阪神・淡路大震災から18年、決して消え去ることのない記憶がよみがえります▼いま街中を歩けばここで未曽有の災害があったとは思えないほど、建物や道路は整備されています。一方で、これだけの年月がたちながら、なお生きる希望さえ失った被災者がとりのこされています▼仮設や復興住宅で起きた孤独死が、ついに千人をこえました。助かった命が、衰弱死や餓死で消えていく。それも独りで苦しみながら。こんなに冷酷な最期はないでしょう。人とのつながりを絶たれた被災者を、支えてこなかった国や自治体による人災です▼兵庫県は震災20年にむけ「だれもが安全安心に暮らせる兵庫づくりに取り組んでいきます」と宣言しました。ところが、そういいながら、公営の復興住宅に住んでいる人たちに出て行けとせまっています。しかも、借り上げ期間が終わるからという一方的な理由です。「安全安心」は言葉だけなのか▼黙って従うわけにはいきません。怒り、手をとって立ち上がった住民たち。そのたたかいは、県や市に一部の入居延長を検討させるほど、自治体を動かしています。日本共産党も人道にもとると、議会で論戦をくりひろげてきました▼阪神・淡路大震災の復興の道すじは、東日本大震災のそれへとつながってきます。人間らしい復興とは、生活再建に行政が果たすべき役割とは―。悲惨な経験をいまに生かすために。


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