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2013年1月12日(土)

きょうの潮流

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 近く閉じられる前進座劇場のおしまい公演は、成功のうちに終わりました。出し物も、面白く見せ場の多い「三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)」。最後を飾るのにふさわしい▼百両の行方をめぐる話です。落とす人。拾って持ち主に届けようとする善人。盗む悪党。汚れた金の受け取りを拒む人。また拾う人、奪う人…。収まるところに収まるまでに幾人かの血が流れ、命が絶たれます▼金は天下の回りもの。回ってゆく間に、人の人生を狂わせる芝居です。みる者は、お金の使われ方まで考えてしまいます。人の幸せに役立つよう回ってゆくのかどうか、と▼政府が、首相みずから「史上最大」と胸をはる経済対策を決めました。総事業費20兆円。すべてがすべて、人の幸せに役立たないわけではないでしょう。しかし、もっとも目立つのは、公共事業のばらまきなど、大企業をもうけさせるためのあの手この手です▼“企業がもうかれば賃金や雇用もよくなる”と首相。まさか、長びく日本の病を知らないはずはなかろうに。いくら大企業がもうけをふやしても、賃金と雇用を削り、あげくに経済成長がとまった病。もうけは、今や260兆円もの内部留保の積みましにつかわれました▼天下の回りもののお金が、大企業で滞り家計に回りません。安倍首相、今度は違うというのなら、その証しを示してほしい。「こいつぁ春から 縁起がいいわぇ!」。「三人吉三巴白浪」の盗人のせりふです。今ごろ、経団連のある東京・大手町あたりで聞けるかもしれません。


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