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2012年12月27日(木)

東通に活断層 評価変えず

規制委評価会合 東北電の主張を否定

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 東北電力東通(ひがしどおり)原発(青森県東通村)にある敷地内の断層が活断層かどうかを調査した原子力規制委員会の専門家チームは26日、2回目の評価会合を開きました。東北電が活断層ではないと主張したのに対し、全員が東北電の説明では、活断層の可能性を否定できないとして、原発への影響を検討するよう求めました。

 会合終了後、規制委の島崎邦彦委員長代理は「全体として活断層を否定できる根拠はなかった。東北電力は活断層があるとの立場で調査する方向が望ましい」と指摘。「今後、活断層がない形で(再稼働の)申請をしてもちょっと違うと思う」との見解を示しました。

 さらに東通原発など原子力施設が集中する下北半島沖には、海底の巨大活断層があり、その活動が問題になっていることについて、島崎氏は「調査が必要ではないか」と述べました。 

 20日の1回目の評価会合で島崎氏と4人の専門家は、東通原発の原子炉建屋の間近を通る「F―9」「F―3」断層が活断層の可能性が高いことで一致。2回目の会合では東北電が1時間近く、専門家の指摘に反論。敷地内で見られる活断層に似た地層のずれは、地層の一部が地下水を吸って膨らんだ「膨潤(ぼうじゅん)」によると考えることで説明できるなどと主張しました。

 これに対し専門家が、膨潤の実例を求めると、東北電は「探しあぐねている」と答える場面も。専門家からは「(活断層が動いた場合)どの程度になるか定量的に調べない。そういう姿勢で(危険な)原子力を扱っていけるのか」との意見も出ました。

 評価会合の結果は、来年報告書にまとめ、原子力規制委が、それを踏まえて東通原発敷地内に活断層を否定できないと判断すれば、その影響を評価しなければならなくなるため、少なくとも再稼働は当面困難です。

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