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2012年12月25日(火)

基本賃金6割アップ 5年前比

エクアドル コレア大統領発表

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 南米エクアドルのコレア大統領はこのほど、職種別の最低賃金の基準となる「基本賃金」を新年から8・81%引き上げることを発表しました。「尊厳ある賃金」を掲げるコレア政権のもとで、同国の基本賃金は5年前に比べ約6割増となります。(菅原啓)

新年から

 現地からの報道によると、同国の今年の基本賃金は月額292ドル(約2万4000円)でした。基本賃金を決める全国賃金協議会では、大幅賃上げを求める労組代表とインフレ率(約5%)並みの増額しか認められないとする企業代表の間で交渉が難航。このため、コレア大統領が22日、インフレ率と経済成長予測を加味した数字として、26ドル分の増額(8・81%の賃上げ)を決めました。

 国営通信ANDESは、2008年の200ドルに比べて、来年の基本賃金は1・59倍になると報じています。約700社の賃金調査結果によると、基本賃金に連動して、労働者の平均賃金も08年の411・9ドルから12年の691ドルへと増額。4年間で1・68倍になっています。

 地元紙コメルシオ(電子版)23日付によると、基本賃金額が最低賃金となるのは、家政婦や手工業労働者などです。同国最大の都市グアヤキルで活動する家政婦労組のマキシミナ・サラサル議長は、今回の決定を「私たちにとって極めて積極的なもの」と歓迎。同時に、実際に支払いを義務付けられる雇い主に賃上げを認めさせる措置の重要性を指摘しています。

 エクアドルでは基本賃金を基にして22に分類された職種別の最低賃金が決められます。新聞やテレビの記者職の場合、今回の改定により、給与は631ドルから800ドルへと約27%の大幅賃上げとなります。

 政府統計によると、同国の1世帯(夫婦と子ども2人の場合)当たりの最低必要経費(月額)は約539・39ドルです。今年は収入がこの水準を上回った世帯が92%にまで達しました。コレア政権は、全ての世帯がこの水準を超えることを目標にしています。

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