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2012年12月15日(土)

韓国大統領選 青年ら雇用対策願う

「将来への希望がほしい」

商業都市・釜山ルポ

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(写真)雨のなか約500人の支持者が集まった朴候補の演説会場=14日、釜山(面川誠撮影)

 【釜山=面川誠】韓国南東部の港湾商業都市・釜山は、今回の大統領選挙で激戦地の一つです。人口約360万の韓国第二の都市で、青年失業率(15〜29歳)は全国で2番目の高さ。与野党候補は最終盤の重点地域として経済政策の訴えに力を入れています。

 釜山は与党・セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)候補への支持が強い一方で、野党第1党・民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補の故郷近く。14日には両氏が釜山入りして集会を開きました。

 朴氏は、青年の就職難や所得格差の原因はいまの野党第1党が政権を担った10年間(1998年2月〜2008年2月)の新自由主義的な経済政策にあると非難。セヌリ党が雇用増、福祉向上に努力すると強調しました。

 演説に耳を傾けていた男性(27)は、「職探しをあきらめた友人も多いから、実際の失業率は統計よりも高いはず。安定した職に就きたいが、私の学歴では難しい。『雇用を増やす』という掛け声だけ聞いても、将来への希望が持てない」とつぶやきました。

 釜山の青年失業率は公式統計によると8・8%。しかし、就職活動に見切りをつけて自営業をめざす青年が多いため、職のない青年はかなりの割合になるとみられています。

 韓国社会世論研究所は最近の報告書で、「就職難、非正規職、自営業、破産」という悪循環が増えていると警告しています。

 一緒に演説を聞いていた男性の友人(28)は昨年、携帯電話の販売店を開業しました。「みんな非正規職が嫌で自営業に走るから、共倒れが多い。創業資金の金利は年39%で、とても利益が出ない」と厳しい現状を語りました。

 この男性は、若い世代の支持を集めていたIT起業家で元ソウル大教授の安哲秀(アン・チョルス)氏に期待していました。安氏の立候補取りやめで、どの候補に投票するか迷っています。

 「若い世代の苦しみを理解できる候補に投票する。次の政権は非正規職の職種を限定するとか、最高金利を下げるとか、政府が強い雇用政策を取ってほしい」と願っています。

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