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2012年11月20日(火)

空爆激化 死者急増

国際社会の調停努力続く

ガザ緊迫

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 【カイロ=小泉大介】イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの空爆は18日から19日午前にかけて激しさを増し、多数の民間人を含む30人以上が死亡しました。エジプト政府をはじめ国際社会が停戦に向けた調停の努力をしていますが、イスラエルのネタニヤフ首相は18日、攻撃のさらなる拡大の可能性を表明しました。


イスラエル首相 攻撃拡大を示唆

 現地からの報道によると、14日に始まったイスラエル軍の空爆は、19日午前までに合計1300回以上に達しました。18日には民家への空爆で子ども4人、女性5人を含む家族12人が死亡するなど民間人の死者が急増しています。6日間の犠牲者数は少なくとも死者95人、負傷者750人に上っています。

 ガザを実効支配するイスラム武装抵抗組織ハマスなどによるロケット弾攻撃も、18日に100発以上が発射されており止まる兆しを見せていません。ロケット弾の多くはイスラエル軍の迎撃システムが撃ち落としているもようですが、18日にはガザ北方約70キロのイスラエル最大都市テルアビブ付近で、ロケット弾の破片により数人が負傷しました。

 イスラエルのネタニヤフ首相は18日の閣議で、「軍は作戦の大幅な拡大を準備している」と表明。ガザ境界地帯には現在、数千人規模の兵士と多数の戦車や軍車両が集結しており、地上戦強行の可能性も依然として残っています。

 一方、停戦に向けた動きでは、イスラエル政府の特使が18日、エジプトの首都カイロを訪問し、同国政府と協議を行いました。ハマスの政治部門最高指導者メシャル氏もこの間、エジプトのモルシ大統領らと会談を行うなどしています。

 ただ、イスラエルのリーベルマン外相が18日、「ガザからの攻撃がすべてやむことが停戦の絶対的条件だ」とし、メシャル氏側近も「イスラエルが侵攻をやめた場合にのみ停戦に応じる」と述べたように、双方が相手の攻撃中止を停戦の条件に挙げており、実現の見通しは立っていません。

 18日にイスラエル入りしたフランスのファビウス外相はネタニヤフ首相と会談後、「戦争の選択肢はあってはならない。緊急の停戦が必要だ」と表明。イスラエルの侵攻を厳しく批判しているアラブ連盟(21カ国とパレスチナ自治政府が加盟)は20日、アラビ事務局長率いる代表団をガザに派遣する予定です。


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