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2012年11月19日(月)

太陽光で武道館ライブやるぜ

原発なくす力に 認識の革命やな

ロックスター 佐藤タイジさん

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 「3・11」以前から原発の問題に言及してきたミュージシャンの佐藤タイジさん。震災後は毎月、復興支援ライブも行ってきました。12月20日には太陽光でつくった電気を蓄電し、その電気だけでライブをおこなう「THE SOLAR BUDOKAN(ソーラー武道館)」を開催します。(舘野裕子)


写真

(写真)橋爪拓治撮影

 ミュージシャンにとってあこがれの日本武道館でライブをしたいと計画を練っていたところに震災と原発事故がありました。「これまで通りのライブでは意味がなくなった。あれだけのことがあったのに、原発もこれまでの価値観も全て元通りでは、あかんのよ。ならば太陽光の電気でライブをやろうと」

 1万人規模のライブを自然エネルギーだけで行うのは日本で初めての試みです。♪どっかのバカがピカピカの未来をつくるためにバカをやるのさ それがロックの役割―。被災地でのライブで、こう歌ったことに触れると、「楽しくやるのは、おれの得意分野なんで」とちゃめっ気たっぷりに笑います。

◇  ◇

 以前から原発立地地域に足を運んできました。そのなかで、原発に反対し続ける人たちの苦労も肌で感じてきました。「反対し続けることはとても大事なことだけど、正直しんどい。ならば、原発に代わるエネルギーを大きくするのに賛成し続けることをやってみようと。賛成が大きいほど原発をなくす力になる。ソーラー武道館を、未来のエネルギーの可能性について、たくさんの人と希望をわかちあう“賛成運動の場”にしたい」

 震災後、それまで縁のなかった人たちと急速につながったといいます。加藤登紀子さんもその一人。「加藤さんが『革命』と普通に言うことに衝撃を受けましたね。でも今は60年代とも違う、21世紀型の革命なんです」

 来月12日に発表する最新アルバムのタイトルは「最近の革命」と名づけました。「ロック文化そのものに自由を求める強い思いがある。おれはロックばかりやってきたので、そういうのがかっこいいなと思うし、いま何も言わずにいることはできない」。自由を求めることは、原発に対して声を上げることと同じだともいいます。「それは新しい世界をつくることにつながっていると思うから」

 仲間と共にたたかい続ける意志を歌った曲もあります。「もし今、(忌野)清志郎さんが生きていたら、まだ生ぬるいと言われるかな」。日常のリアリティーから感じたままに原発や政治のことも正面から歌ったロック界の大先輩の存在を、これまで以上に身近に感じているとも。

◇  ◇

 武道館に向けて太陽光発電によるライブを試すなかで発見もありました。「これまでなら入念に音のチェックをしていたけど、蓄電に限りがあるから本番に電気をとっておこうとなる。ミュージシャンにとって、認識の革命やな(笑)」

 当日の失敗も成功も次につなげたい、と意気込みます。「太陽光で武道館ライブをやれることは、この国の電気も再生可能エネルギーでまかなえる日が来るということ。それを示したい。この楽しい社会実験にぜひ立ち会ってください。語り草になるような伝説のライブにします」


 さとう・たいじさん 1967年、徳島県生まれ。1986年に「Theatre Brook(シアター・ブルック)」を結成し、95年にメジャーデビュー。現在はほかにも「インディーズ電力」等、複数のバンドで活動。

 12月20日、武道館ライブ「THE SOLAR BUDOUKAN」を開催。趣旨に賛同する仲井戸“CHABO”麗市さん、Charさん、斉藤和義さん、奥田民生さん、和田唱さんらが出演。詳細はホームページで。http://www.solarbudokan.com


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