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2012年11月14日(水)

きょうの潮流

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 IBMは事務機器のメーカーが前身でした。その後、コンピューター事業を展開し、世界的な大企業に成長。巨人と呼ばれました▼創始者トーマス・ワトソンは米ニューヨーク州の農家に生まれ、ピアノやミシンを売る行商で頭角を現します。彼は40歳を前に、長年貢献してきた前の会社で経営者に嫌われ、追い出されてしまいます。職を失い、第1子の出産も控えていたワトソン。その不安はどれほどだったか▼創業時のIBMには信条があったといいます。(1)個人の尊重(2)世界で一番のサービス(3)すべての仕事で完ぺきをめざす。父を継いで社長の座についたワトソン・ジュニアは、とくに個人の尊重について「父は筋金入りだった」と自伝で語っています▼会社は社員に特別な責任をおう。社員は尊厳をもって処遇される。そして、社員を解雇しない。それは、親子2代にわたる信念でした。「景気後退や製品の大転換があったにもかかわらず、四半世紀もの間、1時間たりともレイオフによって仕事を失った者はいない」▼その孫会社にあたる日本IBMが、大量首切り・リストラの「毒味役」になっていると知ったら、ワトソンはどう思うでしょう。社員の尊厳どころか、人間扱いさえしないのですから▼共産党の志位委員長が国会で迫りました。「誇りをもって働いてきた労働者をモノのように切り捨て、技術開発の土台を自ら破壊し、いっそうの経営悪化への悪循環をつくりだしている」。日本の産業界全体に突きつけられた問題です。


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