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2012年11月13日(火)

オスプレイ訓練激化

低空で近接編隊飛行 夜の10時超え “村は滑走路か”

沖縄

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 米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイが普天間基地(沖縄県宜野湾市)に配備されてから2カ月目となる11月、飛行訓練が激化しています。日米両政府の「安全対策」は完全に死文化し、米軍は基地の周囲に住民など存在しないかのように、危険な訓練を繰り返しています。(竹下岳)


写真

(写真)国立沖縄工業高等専門学校裏のヘリパッドを使用してその付近を離着陸と旋回を繰り返すMV22オスプレイ=8日午後0時30分ごろ、沖縄県名護市

 7日午後10時24分。日本共産党沖縄県委員会がある那覇市泊に、不気味な重低音が響き渡りました。上空を見上げると、オスプレイの姿がはっきりと確認されました。

最悪99デシベルにも

 日米両政府は1996年、普天間基地での午後10時〜午前6時の飛行を制限しています。しかし、5日に初めて午後10時31分に着陸。7日まで3日連続で、同基地への帰着が午後10時を超えました。

 騒音被害も深刻です。沖縄県によると、宜野湾市の上大謝名(うえおおじゃな)で6日午後10時28分、オスプレイ配備以降で最悪の99・3デシベルを記録。7日にも午後10時25分に94デシベルを記録しました。

 日米合意では、事故の危険が高い「ヘリモード」(回転翼が真上を向いた状態)での飛行は「基地内に限る」、回転翼が斜めの「転換モード」は「可能な限り短くする」としています。しかし、普天間基地から5キロ以上離れている那覇市や浦添市上空などでの転換モード、ヘリモードでの飛行が常態化しています。

 記者はこれまで那覇市内で6回、上空を飛ぶオスプレイを目撃しましたが、うち5回はヘリモード、転換モードでした。

民家の上空に

 戦場を想定した危険な訓練も拡大の一途をたどっています。

 10月下旬には、伊江島や沖縄本島北部で、軍用車両や物資輸送を想定した1〜3トンのコンクリートブロックつり下げ訓練が繰り返されました。鉄の重りも確認されており、さらに重量を増やして民家上空を飛行する危険があります。

 また、米海兵隊の訓練場が広がる宜野座村では超低空飛行が繰り返され、「村は滑走路なのか」といった憤りの声も出ています。

 6月にフロリダで発生した、空軍機CV22オスプレイの墜落事故の原因になった低空での近接編隊飛行も8日、国立沖縄工業高専(名護市辺野古)上空や普天間基地周辺で確認されました。

 10日には米空軍嘉手納基地に初飛来。米軍の「環境レビュー」によれば、実弾を使用した訓練の際、弾薬の積載のため同基地に飛来することになっています。近く、実弾を使用した訓練に踏み切る危険があります。

地図

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