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2012年11月10日(土)

アサド大統領亡命拒否

反政府派、新指導部へ協議

シリア

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 【カイロ=小泉大介】内戦が激化の一途をたどるシリアのアサド大統領は8日までに行われた外国メディアとのインタビューで、先に英国のキャメロン首相が提案した、内戦終結のため国外に亡命する案を拒否する態度を表明しました。一方、反政府派の諸組織は同日、カタールで統一した新指導部の樹立に向けた協議を開始し、その成否に注目が集まっています。

 アサド大統領にインタビューしたのはロシアの衛星テレビ「ロシア・トゥデー」で、8日に一部を公開。それによると、大統領は「私は操り人形ではない。私はシリアで生まれ、シリアに住み、シリアで死ぬ」と明言しました。

 さらに、外国が軍事介入すれば、「その代償は世界が耐えられないものとなる」と強調し、「われわれは地域における世俗主義と安定の最後のとりでであり、(アサド政権の崩壊は)世界に影響を及ぼすドミノ効果をもたらすだろう」とも警告しました。

 アサド大統領があくまで反政府派との戦闘を継続する姿勢を表明するなか、「シリア国民評議会」をはじめとする反政府諸組織は8日にカタールの首都ドーハで会合を開催。総勢50〜60人からなる反政府派の統一指導部づくりを提案した著名な反政府活動家のリヤド・セイフ氏は「私は非常に楽観的だ」と述べ、新指導部樹立への意欲を示しました。

 在外の反政府主要組織である「国民評議会」はこれまで、深刻な内部対立により欧米やアラブなどの信用を失うとともに、国民の信頼を得ることにも成功してきませんでした。新指導部案は、国内の反体制派組織代表や武装組織代表も糾合するものとなっています。

 ドーハでの会合にはアラブ連盟(21カ国とパレスチナ自治政府が加盟)のアラビ事務局長やカタール、トルコの外相らも出席。アラビ事務局長は7日、「反政府組織が統一したビジョンを持つことが重要である。なぜなら、アサド政権が長く続かないことは明白であり、近い将来、シリアに新しい状況が生まれるからだ」と表明していました。


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