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2012年11月8日(木)

きょうの潮流

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 紅葉鮮やかなアメリカハナミズキのふるさと、バージニア。「ロックンロール」の言葉が生まれたオハイオ。フォスターの曲「故郷の人々(スワニー河)」で知られるフロリダ。三つの州で、米大統領選の勝負が最後までもつれました▼しかし、共和党のロムニー候補が3州とも勝っても、現職のオバマ大統領におよぶ見込みはない。CNNテレビの解説者がロムニー氏の敗北宣言を待つが、なかなか始まらない。彼は、勝利宣言しか準備していなかったといいます▼たしかに、ロムニー氏が絶好の勝機ととらえていても、不思議ではありませんでした。国民の9割以上が「経済状態が悪い」と考え、失業者は多い。オバマ大統領への期待も薄れていたのですから▼しかし、大金持ちに減税するとか軍事力をもっと強めるといった、共和党・ロムニー陣営の主張は退けられました。とすれば、社会の進歩のあかしなのかもしれません▼アメリカの保守層は、経済や医療への国の介入を「社会主義」とよび、ほかの資本主義国では珍しくない改革まで阻もうとします。支配者が国民に吹き込んだ“社会主義アレルギー”を利用し、人々を思考停止に追い込もうとしたのです▼しかし、もはやアメリカに思考停止の余裕はないでしょう。オバマ大統領の唱える富裕層への増税の行方などは、日本の私たちも無関心ではいられません。古い考えが多数を得られなかった2012年米大統領選は、復古調の逆流がめだつ日本にも、一つの参考例を残したようです。


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