「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年10月30日(火)

日本共産党国会議員団総会

志位委員長のあいさつ

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 日本共産党の志位和夫委員長が29日の国会議員団総会で行ったあいさつは以下の通りです。


すみやかな解散・総選挙で国民の審判を仰げ

写真

(写真)国会議員団総会であいさつする志位和夫委員長=29日、衆院第1議員会館

 みなさん、おはようございます。国会開会にあたりまして、ごあいさつを申し上げます。

 まず、臨時国会にのぞむ日本共産党の基本的立場についてのべます。

 民主党・野田内閣が、消費税大増税をはじめ、国政のあらゆる問題で国民の民意に背き、公約を裏切ってきた責任はきわめて重大であり、不信任に値するというのが私たちの立場です。参議院での問責決議可決という事態を重く受け止めるべきであるということも、私たちは強く主張しています。

 日本共産党は、この臨時国会で、国政の基本問題――震災復興問題、消費税と経済問題、原発問題、TPP(環太平洋連携協定)と米軍基地問題、領土紛争などについて、国民の前で堂々と議論し、争点を明確にしたうえで、すみやかな解散・総選挙によって国民の審判を仰ぐことを強く要求するものです。(拍手)

 そのさい、わが党は論戦をつうじて解散に追い込むという姿勢を堅持して奮闘します。もちろん、国会運営にあたっては、野党がそろって審議できる環境をつくるのは、政府・与党の責任です。

 この点で所信表明演説が、衆議院・一院でしか行われないという異常な事態がいま起こっています。この問題については、いま、野党がそろって打開を求める行動を衆議院議長に行っていますが、現在の事態を打開する最大の責任は、政府・与党の側にあるということをはっきりいっておきたいと思います。(拍手)

「二つの害悪」を特徴とする古い政治が、崩壊的危機に直面している

 みなさん、国会は、政党間闘争がたたかわれる最前線の舞台です。

 私たちは、5中総決定が明らかにした情勢の大局的特徴を踏まえて、これから始まる臨時国会のたたかいにのぞみたいと思います。

 5中総決定では、「二大政党づくり」という反動的戦略が破綻に直面するもとで、大きな二つの流れの対決の構図が浮き彫りになっていることを明らかにしました。

 一方では、政治の閉塞(へいそく)を反動的に打開しようとする反動的逆流が台頭しています。もう一方では、新しい政治をめざす国民のたたかいが歴史的な高揚をみせ、そのなかで日本共産党が重要な役割を果たしています。

 そのさい、5中総では、反動的逆流を「軽視しないが恐れない」ということを強調しました。ここが非常に重要な点です。この流れの最大の致命的な弱点はどこにあるか。端的にいって、日本がいま解決を迫られている問題に対して、何一つ展望を示すことができないことにあります。

 東日本大震災から1年8カ月、被災地の懸命な努力にもかかわらず、復興は遅々として進んでいないという問題がありますが、そのもとで復興予算の流用というとんでもない事態が深い怒りを引き起こしています。

 日本経済をみますと、国民の所得が減り、消費が冷え込み、内需が落ち込むという「デフレ不況」が起こり、そのもとで電機・情報大企業が違法な首切り・大リストラを強行している。にもかかわらず、それに対する何の手だてもとらないまま、消費税大増税という破局の道に進もうとしています。

 原発問題では、国民の多数が原発ゼロを望んでいるということは政府も認めざるを得なくなりました。にもかかわらず、原発再稼働を進め、青森県・大間原発の建設を進め、原発に固執する道を続けています。

 外交をみますと、オスプレイの配備強行に続いて、米兵による集団女性暴行事件という許しがたい蛮行が起こり、怒りが沸騰していますが、これに対してもアメリカにはモノが一言もいえないという情けない政治です。

 領土紛争についても、尖閣問題、竹島問題、千島問題――三つの領土に関する紛争問題について、国際的に道理に立った解決の道筋を示すことができません。

 どの問題をみても答えがない。私たちは、「二大政党づくり」が破綻したということをいっていますが、もっと深くいえば、「アメリカいいなり」「財界中心」という「二つの害悪」を特徴とする古い政治が破綻している。古い政治が崩壊的危機に直面しているというのがいまの情勢の特徴です。

古い政治の地盤に立つ限り、どの問題にも答えを出すことができない

 この情勢の特徴というのは、わが党以外の政党状況にも反映しています。

 民主党政権は「政権交代」から3年にして無残な破綻をいまとげつつあります。それは彼らの失敗や無能だけに尽くせない問題があります。先ほどのべた「二つの害悪」を特徴とする古い政治の地盤に立つ限り、経済も、外交も、答えが出せない状態に、日本の政治全体が立ち至っている。そのことを証明したのが、民主党政権の破綻にほかなりません。

 ですから、かりに自民党に政権が戻ったらうまくいくかといえば、決してそんなことはありません。彼らも解決策を何も持っていないではありませんか。安倍新体制も、破綻した弱肉強食の「構造改革」路線と、古色蒼然(そうぜん)とした「靖国」派の路線ぐらいしか持ち合わせていないではありませんか。

 「第三極」を名乗る勢力も、維新の会にしても、みんなの党にしても、「石原新党」にしても、破綻した古い政治の地盤に立っている点では、少しも違いがありません。「体制を変える」と息巻いてみても、日本の政治の「二つの害悪」には、指一本触れることはできないし、日本がいま解決を迫られている問題に何一つまともな答えを持っていないではないですか。「第三極」といいますが、この動きはしょせん古い政治の枠内での主導権争いにすぎないということを、私ははっきりいっておきたいと思います。(拍手)

 みなさん。これらの逆流に決して未来はありません。恐れず正面から立ち向かい、国民とともに日本の前途を切り開くために、全力をあげようではありませんか。(拍手)

ホンモノの改革の党としての日本共産党の値打ちを際立たせる論戦を

 みなさん。こうした反動的逆流と対比しますと、日本共産党が果たしている役割、その値打ちが浮き彫りになってくるではありませんか。

 この間、わが党は、各分野で党の改革ビジョンを明らかにし、その実現のために行動してきました。

 消費税問題では、「経済提言」で「消費税に頼らない別の道がある」ことを正面から明らかにしてきました。

 外交問題では、「外交ビジョン」で「日米安保条約をなくしたらどういう展望が開かれるか」を大きなスケールで指し示してきました。

 原発問題では、新「提言」を発表し、「即時原発ゼロ」を求めるとともに、それは可能であることを明らかにしてきました。

 尖閣諸島問題では、冷静な外交交渉による解決を求める「提言」を発表し、日本政府と中国大使館に提起してきました。

 わが党の政策提言が、こんなにも各分野で豊かに発展し、情勢とかみあい、国民のたたかいと響き合って、力を発揮しているときはないのではないでしょうか。

 どんな分野でも、今日の日本の政治の行き詰まりを打開する展望、希望ある改革ビジョンを示すことができる政党は、日本共産党をおいてほかにはありません。そして、わが党がこうした改革ビジョンを示せるのは、日本の未来を示す綱領をもつ唯一の党であるからです。

 このことに自信と誇りをもって、この国会では、これらの改革ビジョンを縦横に活用した論戦を行うとともに、国会論戦をつうじて改革ビジョンをさらに豊かに発展させる努力をはかり、ホンモノの改革の党としての値打ちを際立たせる論戦を行おうではありませんか。(拍手)

「攻めのとりくみ」で党の躍進に貢献しよう

 5中総では「650万、議席倍増」という目標を決めました。このことは党内外に大きな歓迎をもって迎えられています。この目標を達成するうえでも、「この議員団だったら何としても2倍にしなければならない」と国民のみなさんに思っていただけるような奮闘に挑戦したいと思います。

 5中総では、激動の情勢にふさわしく、あらゆる分野で「攻めのとりくみ」に挑戦しようということを決めました。国会活動でも、私たちには、いろいろな豊かな到達点をもっているわけですが、それを踏まえつつ、その延長線上にとどまらない「攻めのとりくみ」に挑戦したいと思います。

 そしていま、全党がとりくんでいる「総選挙躍進大運動」の成功に貢献する論戦をすすめようではありませんか。

 総選挙での日本共産党の躍進に道を開く臨時国会となるように、衆議院と参議院の議員団、そして秘書団のみなさん、みんなが力をあわせてがんばろうではありませんか。

 以上をもって開会のごあいさつとします。ともにがんばりましょう。(拍手)


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって