「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年10月22日(月)

“抜け穴”使い金集め 政治資金パー券利用

橋下「日本維新の会」

「企業・団体献金禁止」掲げるが…

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 橋下徹大阪市長が代表を務める「日本維新の会」は、「企業・団体献金の禁止」を規約で掲げています。ところが橋下氏は「ただね、ザルがある。抜け穴がパーティー」(9月19日の記者会見後の囲み取材)などと発言。政治資金パーティーを容認することで事実上は、企業・団体献金を続けようとしています。橋下氏はパーティーをどう“抜け穴”として利用してきたのか。これまでの金集めの実態からみてみると―。

 (森近茂樹)


 政治資金収支報告書によると橋下氏の政治団体「橋下徹後援会」には、3年間(2008年〜10年)で計1億915万円の収入があります。このうち政治資金パーティーによるものが7839万円と7割以上を占めているのです。

「あっせん」で

 さらに同会のパーティー収入は、実態をわかりにくくする手法がとられています。上限なしでパーティー券代を主催者に収めることが可能な「あっせん者」によるものが3年間で約4927万円と、収入の6割以上になります。

 1個人による「あっせん」額の最高は613万5千円。469万円、420万円、391万5千円と高額が並びます。

 「あっせん者」は、パーティー券を購入してもらった人の名前や額は、内訳を記録した「明細書」にしてパーティーを主催する政治団体に提出します。

 しかし、政治資金規正法では、政治団体に「明細書」の公開は義務付けられていません。そのために実際に誰がいくら購入したのか、収支報告書にはあらわれません。「あっせん」の実態はきわめて不透明です。

 「あっせん者」と橋下氏の癒着が指摘されたこともあります。

 08年1月に大阪府知事に初当選した橋下氏は、同年6月に橋下徹後援会で政治資金パーティーを開催し1819万円を集めました。この収入の1割にあたる180万円分を「あっせん」した知人の建設業者が、その後に5件の府公共工事を次々と受注。その総額は6億7784万円にのぼりました。(本紙11年11月5日付既報)

「大阪維新」も

 橋下氏が代表を務める「大阪維新の会」もパーティーで金集めをしています。10年の同会の収入は6792万円。そのうちパーティー券収入が4550万円を占めています。今年9月12日に同会が開催して、「日本維新の会」の結党を宣言したパーティーも1枚2万円で「のべ4千人」(同会担当者)が参加しました。

グラフ

 あっせん者 政治資金パーティーを行う政治団体に代わって、パーティー券の販売と集金を行う人のこと。政治資金規正法では同一の人のパーティー券購入額は上限150万円までと定められていますが、「あっせん者」の場合は限度額がありません。額が20万円を超えると「あっせん者」名と「あっせん」額を政治資金収支報告書に記載することになっていますが、実際に購入した人などの「明細書」の公開は義務付けられていません。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって