2012年10月4日(木)
「困っちゃう人々」官邸前行動
生活保護費の減額 ひとごとじゃない
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貧困問題に取り組む人たちがつくる「このまますすむと困っちゃう人々の会」は3日、首相官邸前(東京都千代田区)で社会保障の改悪反対、消費税増税反対などを掲げた12回目のスタンディングアクションをしました。
横浜市鶴見区の60代の女性は、「ぎりぎりの年金生活です。もし病気にでもなったら、生活保護を受けなければやっていけないと思うが、受給者へのバッシングがひどくて不安」と話します。
初めて参加した中央大学4年の男性(24)は、家賃を除いた1カ月の生活費は10万円ほど。10%への消費税増税で年間の負担は約6万円から約12万円にはねあがるとして、「本を売って食費にする学生もいる。切ない思いを強いられている」といいます。
大学4年生の男性は大学での奨学金とロースクールの学費合わせて1000万円近くの借金に苦しむ友人の実態を紹介しました。
生活保護を受給する都内の男性(43)は、三井厚労相が就任早々に受給者の医療費一部自己負担化を口にしたことに抗議しました。
男性は4年前、派遣切りにあい、そのストレスが引き金になって精神科に通院。「薬で症状を抑え、自立を目指して働いている。もし自己負担を求められたら、致命的な打撃」と訴えます。
昨年10月、正社員登用を前提に働いていた出版会社を解雇され8月に新しい仕事を見つけた練馬区の女性(30)は、「生活保護の予算減額はひとごとじゃない」と参加。「いつまた失業するかわからず不安。誰でも突然、社会保障を必要とする立場になりうる。それでも安心して暮らせる社会にしたい」といいました。
日本共産党の大門実紀史参院議員が激励に駆けつけ、「間違った政治の方向を一緒にただしていこう」と訴えました。