2012年10月3日(水)
紛争の平和解決提起
ペルー 南米アラブ首脳会議開幕
【カラカス=菅原啓】第3回南米アラブ首脳会議が1日、ペルーの首都リマで開幕しました。ホスト国ペルーは、軍縮と紛争の平和解決、両地域の経済協力の拡大の重要性をとくに強調しました。
1日に行われたのは、2日の首脳会合で採択される最終文書案をまとめる外相会合。ペルーのロンカニョロ外相は、「ペルーがもっとも力を込めて提起してきた問題の一つは、紛争の平和的解決と軍縮だ」と発言。軍備のための資金を開発に振り向けるべきだとする同国の主張が最終文書に反映されるべきだと力説しました。
首脳会議と並行して開催されている両地域の企業家対話フォーラムで開会あいさつに立ったペルーのウマラ大統領は、「大きな可能性と進取の気運がある(南米、アラブの)二つの地域が、投資・貿易の流れの改善のために会合している」と会議の意義を指摘。経済関係のさらなる発展に期待を表明しました。
アラブ連盟のアラビ事務局長は、シリアが直面している「息詰まるような危機」にたいして「できるだけ早期に」解決策を見つけるうえで、南米諸国がアラブ諸国と協力するよう呼びかけました。
外相会合では、南米、アラブ諸国に資金を融通する共同銀行設置や南米アラブ会議の事務局長職創設などの提案も議論されました。
今回の首脳会議には、南米側11カ国、アラブ側21カ国が参加。大統領への一方的な弾劾措置で南米諸国連合(UNASUR)から資格停止処分を受けているパラグアイ、反政府勢力への弾圧でアラブ連盟から資格停止処分を受けているシリアの代表は参加していません。