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2012年9月30日(日)

ベネズエラ大統領選最終盤

チャベス氏の改革が争点

右派候補は企業支援訴え

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 南米ベネズエラの大統領選が10月7日に迫りました。選挙戦は新自由主義からの転換と自主的な経済・外交という改革を担ってきたチャベス現大統領と、民間企業への支援強化などを訴える右派野党の統一候補、カプリレス前ミランダ州知事による事実上の一騎打ちです。(カラカス=菅原啓 写真も)


 最終盤を迎え、約14年にわたるチャベス政権の改革の是非が最大の争点として浮上。国の将来を左右する政治論議が街頭や広場、家庭で熱く展開されています。

 9月末に発表された世論調査によると、チャベス候補の支持率はほとんどの調査で50%を超え、カプリレス候補に10〜15ポイント程度の差をつけています。

 カプリレス陣営は、与党の一部幹部の汚職や社会開発計画の運営上の不備などをとりあげ、チャベス政権に対する国民の不満をあおり、支持を集めてきましたが、その支持率は伸び悩みを見せています。

 背景にはベネズエラの経済が比較的順調なことがあります。今年上半期の成長率は5・6%。懸念されていたインフレも収まりつつあります。このため、民間会社インテルラセスの世論調査(26日発表)でも、チャベス大統領の政権運営を評価する人の割合が65%と高率を維持する結果となっています。

秘密計画暴露

 最終盤で話題となっているのは、カプリレス候補が、貧困地域の無料診療所などの社会開発計画継続を公約する一方で、財界代表らと秘密に取り交わした新自由主義政策の「秘密計画」があることが暴露されたことです。チャベス陣営は、この文書を、社会開発計画の中止や国営企業の民営化などが含まれ、危険な政策パッケージだと批判を強めています。

 カプリレス氏は文書の存在を認めていませんが、右派政党の大物幹部の中からも、文書の内容があんまりだとして、支持を撤回する動きが相次いでいます。

支持者の声は

 首都カラカスの繁華街サバナグランデ。数キロ続く歩行者天国で市民の声を聴くと、「チャベスは民間企業を規制しすぎだ。それよりも民間企業の振興に石油利益を回して国の発展をはかるべきだ」(38)=太陽光発電の会社で働く男性=、「カプリレスが貧困層支援を維持するなんて信じられない。チャベス政権の継続でこそ、国民の生活は向上すると思う」(30)=バイク配達業の男性=と与野党支持者の主張は真っ向から対立していました。


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