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2012年9月27日(木)

「単独主義放棄し紛争解決」

中東・南シナ海など議論

国連総会で一般討論

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 【ニューヨーク=小林俊哉】第67回国連総会は25日、各国首脳級が演説する一般討論を開始しました。10月1日までの日程。今年のテーマは「紛争の平和的解決」で、約120カ国の首脳が討論します。初日の討論では、紛争の平和的解決へ向けた決意の表明が相次ぐ一方、国際社会が抱える課題の複雑さも浮き彫りとなりました。


 イェレミッチ総会議長(セルビア外相)は「国際問題の解決は単独行動主義の放棄によってのみ達成される」と指摘しました。

 潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は、悪化するシリア情勢について、「安保理と地域諸国は結束して、ブラヒミ国連・アラブ連盟特別代表の調停努力を支持するよう求める」と強調。政府派、反政府派双方に暴力の停止を求める一方、「野蛮な人権侵害は、主には政府派によるものだが、反政府派からも起きている」と指摘しました。

 また、イランの核問題をめぐり、イスラエル首脳が対イラン攻撃をちらつかせる言動を行っていることを念頭に、「そのようないかなる攻撃も壊滅的なものとなる。政治指導者は、緊張を緩和するために声を上げる責任があるのであって、それをあおるためではない」と批判しました。

 ブラジルのルセフ大統領は、シリアの政府派、反政府派双方に「武器を捨て、調停努力に参加するよう求める」と強調。「シリア危機に武力解決はありえない」と述べました。中東和平問題では、パレスチナが国家として国連に正式加盟することを支持すると表明しました。

 インドネシアのユドヨノ大統領は「戦争の惨害の廃絶は国連の目的だ」と発言。東南アジア諸国連合(ASEAN)が「国境紛争と、外部の大国による代理戦争の場」から抜け出し、「平和的に団結するASEAN家族」となった歴史を紹介し、「堅固とした地域主義」が平和構築に貢献しうると提案しました。

 同大統領は、特に宗教や文化面での相互寛容の重要性と、「予防外交の技を学ぶこと」を強調。「紛争は永遠に続くようにみえて、歴史的に考慮すれば、そうではない。早晩、さまざまな要素や出来事が重なり合い、解決の機会を提供するような事態が来る」と述べ、南シナ海問題をめぐる粘り強い地域努力が続いている状況を指摘しました。

 一方、オバマ米大統領は、リビア・ベンガジでの米領事館襲撃事件に触れ、「米国市民を害する者には正義をもたらす」と強調。シリア問題でもアサド政権の退陣と「迫害者への重大な帰結」を要求し、イランの核問題では「(外交解決に向けた)時間も余地も残っているが、その時間は無制限ではない」としました。


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