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2012年9月27日(木)

きょうの潮流

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 相撲界を「角界」ともいいます。相撲を「角力」と書き表していた大正時代までの名残です▼古代中国で、相撲は「角觝」や「角力」とよばれました。「かくてい」「かくりき」。日本でも、漢字が伝わってきてから「角力」に「すもう」の読みをあてました。「見ず知らぬ角力にさへもひいきかな」(一茶)▼1909(明治42)年、相撲専用の建物を「国技館」と名づけるとき、決め手になったのはある文人の文章です。「そもそも…角力は日本の国技にして…」。国技といえども、表記は中国の言葉でした▼取っ組み合いの力比べ競技は世界中で生まれ、日本の相撲に似た格闘技も今、15カ国にあります。相撲は、世界とつながる下地を備えていました。しかし大相撲の横綱が、67代の武蔵丸(ハワイ出身)以来4代続けてすべて外国人の時代がくると、かつて誰が予想したでしょう。白鵬と同じモンゴル出身の日馬富士(はるまふじ)が、70代横綱に昇進しました▼「真っ向勝負」「全身全霊」。日馬富士の好きな標語です。闘志あらわに観客をわかせます。時々、負けん気の強さが張り手など荒い技にでて批判をあびました。が、幕内で2番目に軽い体で巨体を倒す気迫の技を、「相撲の醍醐味(だいごみ)」と評す人は多い▼白鵬より一つ年上の28歳。6年前に交通事故で亡くなった父に、「人のためにつくす人間になれ」と常にいわれて育った人は、新横綱の役目も心得ているようです。「みなさんに感動と勇気を与え、相撲をもっと好きになってもらえばいい」と。


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