2012年9月26日(水)
経団連前でも「原発ゼロ」
稼働推進へ圧力 財界に抗議
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「脱原発こそ企業の社会的責任」「経団連は国民の声を聞け」―。東京都千代田区の経団連会館前で市民1300人が25日、「原発ゼロ」を求める世論を無視して原発推進への圧力を強める経済界に対して抗議の声を上げました。毎週金曜日に首相官邸前で全原発の即時停止を求める行動を続けている首都圏反原発連合が呼びかけたものです。
政府は19日に「2030年代に原発稼働ゼロ」を盛り込んだ「エネルギー・環境戦略」を閣議決定する予定でした。日本経団連、経済同友会、日本商工会議所の財界3団体のトップが、その直前に共同会見を開き「原発稼働ゼロ」の撤回を要求。米倉弘昌経団連会長は「経済界として到底受け入れることはできない」とあからさまに圧力をかけました。政府は同戦略の閣議決定を見送りました。
抗議に参加した人たちはドラム隊のリズムにあわせて「原発いらない」「電事連解体」「再稼働反対」とコール。東京都世田谷区から参加した自営業の男性(68)は「経団連が日本を滅ぼす」と書いたプラカードを掲げて抗議。「財界とアメリカのいいなりで閣議決定が覆されたことに怒り心頭です。属国から抜け出さないと日本の将来があやうい」と話しました。
千葉県松戸市のフリーター(44)は「官邸前での抗議を続けていくうちに、政府を後ろからあやつっているのが誰なのかということに気付いたんです」と、プラカードを手に参加しました。