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2012年9月22日(土)

シリア軍、爆撃を継続

給油所空爆も 全土200人超死亡

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 【カイロ=小泉大介】政府軍による住民弾圧が開始されてから約1年半が経過したシリアでは現在も戦闘がやむ気配はなく、中東の衛星テレビ・アルジャジーラが人権団体の報告として伝えたところによると、20日には全土で203人が死亡しました。アサド大統領は「反政府派の勝利はない」と言明しており、内戦からの出口はまったく見えない状況が続いています。

 現地からの報道によると、シリア政府軍は20日、トルコ国境に近い北部ラッカの給油所を戦闘機で空爆。英国に拠点を置く「シリア人権監視団」は、この攻撃で少なくとも54人が死亡したと発表しました。同地は反政府武装勢力「自由シリア軍」が支配しており、政府軍は燃料が反政府派に渡らないよう、なりふり構わぬ攻撃に出ている模様です。

 また首都ダマスカスのヤルムーク地区では、包囲した政府軍が「テロリスト捜索」を理由に民家やパレスチナ人難民キャンプを襲撃し、若い男女を中心に100人を拘束する事態も発生しました。現地人権活動家は、中には射殺された住民もいたと告発しました。

 一方、21日発行のエジプトの週刊誌アルアハラム・アルアラビはアサド大統領とのインタビュー記事を掲載。そこで同大統領は「武装勢力はシリア国家に対しテロを行使しているが、シリア人民はそれを支持していない。最終的に彼らが勝利することはない」と表明。政府軍が勝利するには「まだ時間がかかる」として、今後も「テロリスト掃討」を口実とした爆撃を継続する姿勢を示しました。

 またアサド大統領は、「改革は外国の介入によってはもたらされない」と強調するとともに、国連とアラブ連盟合同のシリア特別代表に就任したブラヒミ氏の調停努力に関しては、「楽観的でも悲観的でもない」などと語りました。


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