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2012年8月21日(火)

きょうの潮流

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 住宅街の坂道で夕方、すぐわきを後ろから大きなトンボがスイーっと追い越していきました。オニヤンマです。国内最大のトンボとあって風格があります。数十メートル先でUターンして戻って来ます。この季節、メスを探すパトロールだそうです▼昨日付の科学欄に、赤トンボがなぜ赤くなるのかがわかったという研究が載っていました。赤トンボといわれる仲間で、赤く色づくのは成熟した雄だけ。雄の体内の色素が変化することで、赤くなるというのです。雌は黄色のまま▼色が変わることで雄の存在を雌にアピールする働きがあるのは以前から言われていたそうです。今回の研究結果では、それとは別に、日なたにとどまって縄張りをつくる雄が紫外線から自分の体を守る働きをしているかもと▼日本はトンボの国だという人がいます。世界でトンボは5800種以上知られており、そのうち日本では200種余りが記録されています。弥生時代の銅鐸(どうたく)にも描かれているくらい、古くから身近な昆虫です▼江戸時代の医師、寺島良安(りょうあん)が著した『和漢三才図会』は約300年前の百科事典。そこには「みな六足四翼で頭は大きくて眼はとび出ており」(口語訳、平凡社の東洋文庫)とトンボを説明。「小児は雌を糸につないで雄を釣ってあそぶ」とまで書いています▼空に舞う群れを見上げて、トンボ採りに夢中だったことがあります。でも、トンボの色の理由について考えたことは、これまでありませんでした。トンボを見る目も変わってきます。


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