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2012年8月4日(土)

米軍主導の多国間軍事演習

海自幹部が副司令官

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 米海軍が主導する多国間軍事演習である環太平洋合同演習(リムパック2012、6月29日〜8月3日)で海上自衛隊の北川文之海将補が統合軍の副司令官を務めていたことが3日までに分かりました。防衛省は、多国間合同演習の司令官を自衛官が務めるのは「前例がない」としています。


集団的自衛権へ危険な動き

 日本政府の憲法解釈では、他国の軍隊の指揮系統に入ることは憲法が禁じる「他国の武力行使との一体化」につながります。防衛省は「訓練に関する調整を円滑に実施するため(米軍)第3艦隊近傍に勤務するもので、他国に指揮したり、他国から指揮を受けたりということはない」と説明しています。しかし、連絡調整要員は別に存在しており、不自然な説明です。

 リムパックは、米ハワイ周辺で行われる世界最大規模の海洋演習で、今年は22カ国から艦船42隻、潜水艦6隻、航空機200機以上などが参加しています。

 北川海将補が務めたのは、統合軍全体で第2位にあたる副司令官(Vice Commander of Combined Task Force)の役職です。

 リムパックをめぐっては、2010年の参加時にも海自が米、オーストラリア両軍とともに特定の標的を砲撃、撃沈させる訓練を行い、憲法解釈で禁じる集団的自衛権行使に触れるものとして問題になっていました。

 今回、自衛官が初めて副司令官職についたことは、米軍や米同盟国との軍事一体化をねらう「動的防衛協力」構想の現場レベルでの浸透を図るもので、集団的自衛権の行使に向けた危険な動きが着実に進みつつあることを示します。

 米誌『タイム』は「日本が指揮―でも誰にも言わないで」との見出しで注目しています。


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