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2012年7月29日(日)

きょうの潮流

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 選手の入場行進が終わると、平和のシンボル鳩(はと)の群れにふんした人々が、自転車で競技場をかけまわる。そこで、なつかしい曲が流れました▼ビートルズの「カム・トゥギャザー」です。「さあ集まれ、いますぐ、私のところで―」。ビートルズの国のロンドン五輪。26競技302種目に204カ国・地域、約1万900人の選手が集う、平和の祭典の始まりです▼開会式の催しで、空からゆっくり降りてきた輪が五輪の印をつくりました。下に、山高帽の紳士たち、産業革命のころの溶鉱炉や炭鉱で働く労働者、さまざまな肌の色の移民たち…。演出者は、次のように考えたのかもしれません▼いかなる差別も拒否し、五大陸の団結をうたう五輪の精神は、国内に階級社会、外に植民地をもったイギリスの歴史が必要としたものではないか。開会式に、インターネット実用化につくした技術者も登場しました。五大陸の他民族を支配した時代は去り、いまはビートルズの音楽やインターネットが世界を結びます▼とまあ、あれこれ考えながら、一瞬、目がうるみました。運ばれてくる五輪旗を静かに待ち受ける、ボクシング元世界王者モハメド・アリ。もう体も目も不自由なようですが、ベトナム戦争行きを拒んだ彼こそ、五輪の精神を身をもって示した選手でしょう▼とはいえ、主役はやっぱり大会の選手たち。彼らの自由な躍動を体感しましょう。「ただ一ついえるのは/とにかく自由にならなきゃいけないってことだ」(「カム・トゥギャザー」)


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