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2012年7月25日(水)

きょうの潮流

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 「僕は天才ではありません。なぜかというと自分がどうしてヒットを打てるかを説明できるからです」▼数多いイチロー選手の語録の中でも、とりわけ興味深い一つです。地道な練習や試みの積み重ねの中から、もっとも自分にあったよいやり方を選びとり、それを磨き身につけてゆく。イチロー選手が「努力を発見する」型の人間、といわれるわけです▼そんなイチロー選手ですから、最近なぜ不振なのかについても、よく分かっているはずです。昨年、日米の通算で17年続いた打率3割以上の記録が途切れました。米大リーグに移った01年から10年連続で打ってきた、200本安打にも届きませんでした▼かつて、「壁は乗り越えられる者にだけ訪れる」と語ったイチロー選手。マリナーズからヤンキースへの電撃移籍です。「環境を変えて刺激を求めたいという強い思いが芽生えました」。壁を乗り越えるため、よじ登るコースを変えたのでしょうか。リーグ優勝を争う名門ヤンキースなら、刺激に不足はありません▼イチロー選手を、一野球選手というより1人の人間としてみる人が多い。イチローファンかどうかにかかわらず、野球が好きな人も、あまり関心のない人も。やはり、人間はどこまで自分の力を発見でき、発揮できるのかを、見守りたい気持ちからと察します▼もちろん、挑戦し続ける姿は人々の励みです。イチロー選手のいう通り、「世の中の常識を少しでも変えるっていうことは、人間としての生きがいでもありますから」。


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