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2012年7月10日(火)

きょうの潮流

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 「クラゲ来襲」。まるでSF映画の題名のようです。経済産業省原子力安全・保安院が関西電力大飯原発3、4号機でトラブルがあった場合に発表している情報の表題です▼3号機の発電用タービンの蒸気を冷やすために使う海水の取水口付近に大量のクラゲが「来襲」。取水口が詰まり海水を十分に取り込めず、関電は電気出力を低下させました。その後、クラゲを取り除く作業を続けて、「クラゲの侵入が収まり」、やっと出力を回復しました▼「 」の部分は発表文書から引用した言葉。通常なら「発生」と使うところ、「来襲」と表現するなど、クラゲを再稼働の邪魔をする一大勢力と考えたからでしょうか。政府の現地責任者である経産副大臣は「クラゲごときに惑わされてはいけない」と言って関電に対策を指示したといいます▼クラゲは傘の直径が数十センチのミズクラゲ。保安院によると、大量発生は例年お盆を過ぎた頃からで、今年は早いのではないかといいます。7日は兆候がなかったのに、翌日いきなり増えたそうです。幅20メートルある取水口付近の海水面全体にクラゲが点在していました▼クラゲ対策は、取水口のゴミをこすためのコンベヤーで巻き取って排除するしかありません。今年はすでに各地の火力発電所がクラゲの影響で出力を低下させ、過去には静岡県の浜岡原発で同じ例があります▼自然を甘く見てはいけないことは福島第1原発の痛苦の教訓です。「惑わされてはいけない」どころか、危険な再稼働を即刻やめるべきです。


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