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2012年7月6日(金)

きょうの潮流

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 なるほど、ごほうびをあげたい気持ちになるヒッグス粒子さんです。いなかったら、私たち地球の生命も生まれなかったかもしれないのですから▼宇宙成り立ちのビッグバンの直後、物質のありさまに「相転移」が起きたといいます。温度の変化で水が氷になったりするのが相転移です。ビッグバンの100億分の1秒後、宇宙は生まれ出たヒッグス粒子の海のようだったとみられます▼ヒッグス粒子が、光の速さで飛び回る質量ゼロの素粒子にまとわりつき、動きにくくして質量を与える。動きにくくなった素粒子が集まって原子核、やがて原子ができる。原子が集まって星が生まれ、地球が現れ生命が誕生して…▼万物の重さの起こりとされるヒッグス粒子らしい新しい粒子が、実験でみつかりました。間違いないと証明されたら、48年前に存在を予言していたイギリスのヒッグス博士は、ごほうびをもらってもおかしくないでしょう▼ノーベル賞学者、益川敏英さんが話します。「ヒッグス粒子の周辺の現象やそのふるまいに、予想を超える部分があるはずだ。今回の発見を一つのステップに…」。科学の面白さを語っているようです。あのアインシュタインは、不変の宇宙像を描きました。が、彼の方程式を解くと宇宙は膨張するとも分かります。彼の想定外でしたが、それがビッグバンの考え方につながりました▼つじつまのあわない出来事や新たな現象に科学の目で立ち向かう。社会の進歩と変革をめざす人間の努力にもあてはまります。


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