2012年7月2日(月)
原発事故完全賠償を
住民が「南相馬の会」結成
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福島県南相馬市で1日、「原発事故の完全賠償をさせる南相馬の会」の結成総会が開かれ、約100人が出席しました。
南相馬市は、地震と津波で631人、原発事故による緊急避難や長期避難のなかで305人が亡くなり、福島県内では最大の犠牲をこうむりました。6月21日時点で市外への転出者は約5200人にのぼります。
結成総会では、会の「申し合わせ事項」を確認。目的として、▽東電と国に原発事故は人災と認めさせる▽すべての被害の完全賠償▽国と東電に除染と地域社会の再建の責任を持たせる―ことを掲げました。さらに活動方針のなかで、原発からの距離や放射線量などで線引き、住民分断をやめさせることなども強調しています。
関西電力大飯(おおい)原発再稼働の中止を求める特別決議などを採択。総会では日本共産党の渡部寛一、荒木千恵子両市議も紹介され、渡部氏があいさつしました。
会長に選出された高橋裕雍(ひろやす)さんは「3・11以前に戻すため、力を合わせて完全賠償させたい」と語っています。
総会に先立ち、原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員の伊東達也氏が、「原発事故と賠償問題のいま」と題して記念講演しました。