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2012年6月21日(木)

想定外津波と言い訳

東電、責任転嫁の事故最終報告

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 東京電力は20日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)事故調査委員会(社内事故調)の最終報告書を公表しました。事故は想定外の津波が原因だったと自らの責任を回避する一方、他機関からの指摘に対する言い訳と自己弁護に終始しています。

 報告書の作成に当たり現場作業員など600人から聞き取りをしたといい、本文350ページ余。

 政府の事故調査・検証委員会が、昨年3月の事故時に1号機で原子炉を冷却する非常用復水器が機能喪失したのは現場の対応が問題だったと指摘した点について、「プラント状態を踏まえた対応が行われていた」などと反論。海水注入が遅れたと指摘されている問題では、「官邸派遣者からの連絡により本店対策本部はやむを得ず中断の判断を行っている」と述べて、「現場を混乱させた事例」と官邸の対応を批判しています。

 また、清水正孝社長(当時)が首相官邸に、同原発からの撤退を申し入れたとされる問題について、「作業に必要なものは残って対応に当たる前提であり、全面撤退しようとしていたものではない」と否定しています。

 報告書が、1〜3号機の原子炉内部の調査は限定的としている点について、調査委員長の山崎雅男副社長は「炉の中がわかるわけがなく、現時点で調べられる範囲で調査した」と述べました。


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