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2012年6月2日(土)

非常事態令を完全解除

エジプト軍最高評議会 民主化、新段階へ

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 【カイロ=小泉大介】昨年はじめの「革命」後もエジプトで実権を握る軍最高評議会は5月31日の声明で、ムバラク前政権の抑圧体制の根幹であった非常事態令を完全解除すると発表しました。非常事態令の解除は「革命」に託された中心要求の一つ。今年1月の「条件付き解除」に続く今回の措置で、エジプトの民主化は新たな段階に入ることになりました。

 非常事態令は1981年にサダト元大統領が暗殺され、ムバラク前大統領が職務を引き継ぐと同時に発令され、現在まで30年以上にわたり延長が繰り返されてきました。同令は治安組織に絶大な権限を与えるもので、政治集会を原則禁止にし、令状なしの逮捕を可能にするなど、反政府勢力を弾圧する強力な手段となってきました。

 今回の決定は、昨年9月に延長された非常事態令の期限切れに合わせたもの。声明は、同令を解除するとした上で、現在行われている選挙で新大統領が誕生し民政移管が実施されるまで、軍最高評議会が国家の治安維持の任務を継続すると表明しました。

 エジプトでは現在も、非常事態令を盾に200人近くが政治囚として収監されているとされ、完全解除後は、これら政治囚が釈放されるのかどうかが焦点となります。


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