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2012年5月24日(木)

エジプト大統領選

公正な国 私の夢

国民は期待こめ投票

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 昨年はじめに起こった「革命」後の国づくりを左右するエジプト大統領選挙の投票が23日、開始されました(期間は2日間)。13人の候補者が大激戦を繰り広げた、初の自由で公平な大統領選。投票所には、期待の気持ちをふくらませながらこの日を待ちわびた人々の姿がありました。(カイロ=小泉大介 写真も)


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(写真)エジプト大統領選で1票を投じる女性=23日、カイロ

 「今回の選挙には私たちの命がかかっています」

 カイロの投票所で会った建設労働者の男性、ムスタファ・アリさん(36)。「妻が腎臓病を患っているのですが、お金がなく医者に満足にかかれません。前政権時代に汚職で肥えた政治家や実業家は外国の病院で最先端の医療が受けられるのに。この選挙を通して、貧富の格差のない公正な国をつくる、それが私の夢です」と力を込めました。

 投票所には投票開始3時間前から並ぶ人もいました。新聞販売業の男性、ラマダン・ファリスさん(62)も列をつくった一人。「不正のない大統領選は歴史的な出来事だよ。これまではみんな政治に絶望していたが、いまは違う。誰が大統領になっても、国民が革命に託した思いに真剣に応えなければだめだ」と興奮気味です。

 大統領選挙は、前アラブ連盟事務局長のムーサ、ムバラク前政権最後の首相を務めたシャフィク、イスラム主義組織・ムスリム同胞団のモルシ、穏健イスラム主義者のアブルフトゥーハ、左派でナセル主義(アラブ民族主義)を掲げるサバヒの5氏を軸にした大激戦となりました。

 国民の期待と注目を前に、選挙戦では多くの候補者が、腐敗根絶、貧困克服、社会保障充実などの政策を掲げました。ムバラク時代、10年にわたり外相を務めたムーサ氏も「私は革命の精神で国を率いる」と繰り返したように、抑圧拒否の国民の思いはもはや誰も否定できない奔流となっています。

 「革命」後も実権を握り続ける軍最高評議会も、大統領選後の民政移管を約束しています。

 投票所で女子大生、ダリア・ユーセフさん(20)はいいました。

 「革命後は大学の自治会選挙も民主的に行われるようになり、政治的意見も自由に表現できるようになりました。選挙後は速やかな民政移管を実現させて、自由と民主主義を国の隅々に広げたい」


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