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2012年5月23日(水)

脳脊髄液減少症

長野・飯山市 子どもの治療費助成

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 交通事故やスポーツ外傷、転倒など体への衝撃で脳や脊髄の周囲を満たす脳脊髄液が漏れ出し、頭痛や吐き気、めまい、身体のしびれなどさまざまな症状に苦しむ「脳脊髄液減少症」。長野県飯山市は、中学3年までの治療費の半額助成を今年度から始めました。


 同市在住の子どもの患者・家族の訴えが実りました。市保健福祉課は「この病気で苦しんでいる子どもと家族を支援していきたい」と話しています。

家族に負担

 治療法は、患者本人の血液を注入して髄液が漏れ出ている部分をふさぐ「ブラッドパッチ」が有効です。公的医療保険が適用されていないため高額な治療費が患者・家族の負担となっています。

 市内の女子中学生は小学校4年生のとき学校でバスケットボールが頭に当たり、激しい頭痛に襲われるようになりました。東京の病院で「脳脊髄液減少症」と診断され、2回の「ブラッドパッチ」治療を受けました。東京までの交通費のほかに検査費、入院費、治療費などで計50万円かかりました。

 女子中学生は現在、元気に学校に通えるまで回復。「普通に生活できることや当たり前のことができることはとても幸せなこと」と話しています。

理解求めて

 病気への理解と保険適用を求めて活動している市内在住の佐藤雅代「脳脊髄液減少症の児童を支援する親の会」代表は「市の助成制度は治療推進のスタート。患者は全国にいる。子どもの大事な一日一日が治療できずに奪われてしまわないよう一日も早い保険適用を望む」と話します。

 長野県では、飯綱町もこの病気の治療費への助成制度(中学3年まで)を実施しています。厚生労働省の専門家会議は「脳脊髄液減少症」の治療に併用する診察・検査などについては一般の保険診療とする「先進医療」として認めることを決めています。


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