2012年5月22日(火)

ＮＡＴＯ首脳会議始まる

　【シカゴ＝小林俊哉】北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）首脳会議が２０日、米シカゴで始まりました。２日間の日程です。アフガニスタン戦争の「出口」戦略をめぐり、アフガン政府に治安権限が移譲される２０１４年以降の多国籍軍の関与のあり方や、アフガン国軍維持のための財政支援などについて議論します。

　同会議には、ＮＡＴＯ加盟国に加え、アフガンのカルザイ大統領らも出席。ＮＡＴＯのラスムセン事務総長は同日、アフガンへの権限移譲を当初の予定通り進めると強調しました。

　アフガン駐留の多国籍軍は米軍の約１０万人を合わせ、１３万人規模です。米国をはじめ、部隊を派遣している諸国には、治安状況が相変わらず不透明であることに加え、膨大な財政負担の継続に強い批判が広がっています。

　また、治安権限が移譲された後に治安の柱を担うアフガン国軍についても、維持費用年間４１億ドル（３２８０億円）をだれが負担するのかについても未決定のままで、米国は同盟国に負担の共有を求めています。