「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年5月22日(火)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 目の前の障害物が取り除かれて視界が大きく広がり、晴れ晴れとした気持ちになる。そんな体験は大なり小なり誰にもあるでしょう▼「日米安保条約をなくしたらどういう展望が開かれるか」。志位和夫委員長が12日の全国革新懇年次総会で行った記念講演にはそれと似たような感想を持ちます。米軍基地の重圧から一挙に解放される。憲法9条を生かした平和の発信地に日本が変わる…▼米軍基地が集中する沖縄県民の「被差別感」をうんぬんしながら結局、“本土が引き取れ”と説く大手メディアには閉塞(へいそく)感が募るばかりです。講演は、軍事に頼らない平和的安全保障の構想も提言しました。「異なる体制、発展段階、文明を、相互に尊重する対話と信頼醸成の努力をはかり、紛争の平和的解決に徹するなど、道理に立った外交」の薦めです▼可能性をくみつくし、豊かな想像力が試されるような外交は、日米安保を前提にしていたのでは見えてこないでしょう。脅威をあおりたてるのが関の山です▼専門家も指摘します。「自民党政権以来、アメリカ主導のシステムに長年依存してきたので外交の構想力が弱い」(李鍾元(リージョンウォン)・早稲田大学大学院教授=本紙11日付)。「日本はこれまで『米国と一体であれば栄える』というキャッチフレーズにのせられて知的怠慢の中にあった」(孫崎享(まごさきうける)・元防衛大学校教授著『不愉快な現実』)▼外交も経済と同様、古い枠組みを本当に改革すれば未来ある道が開けます。待っているのではなく、そう思う人を増やすことによって。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって