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2012年5月21日(月)

きょうの潮流

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 「人種のるつぼ」と言われる米国で、るつぼの中身に変化です。1歳未満の乳児人口で、初めて白人が過半数を割りました。第2次大戦後のベビー・ブームでは、出生児の圧倒的多数は白人でした。今は、1歳未満に限るとすべての人種が半数に満たない少数派です▼統計は米国勢調査局が発表しました。人種統計の専門家は「画期的な出来事」と論評。この世代の成長に伴い、米国での人種的多様性はさらに増すと指摘します。現在の米国は、人種を問わず若い世代が各分野に進出し、乳児人口の人種的多様性の背景をなしています▼主要資本主義国の人口が減少、あるいは伸び悩んでいるなかで、米国では2010年までの10年間で、約2700万人、9・7%増加しています。この人口増を支えているのが、ヒスパニックと呼ばれる中南米からの移民です▼人種的多様化の進行は、「移民規制」という動きも浮上させています。就業の場が移民に奪われる、というのは理由の一つ。経済の低迷、雇用環境が悪い中でのあつれきといえます▼もともと、欧州北部を中心とする諸国からの「移民の国」である米国。19世紀後半の西部開拓の際は、武力で先住民から土地を奪い、その先住民を居留地に隔離してきた負の歴史もあります▼独立宣言で「すべての人間は生まれながらにして平等であり」「生命、自由、幸福の追求を含む不可侵の権利を与えられている」とした米国。いっそうの人種的多様化のなかで、宣言の中身が試されます。


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