2012年5月15日(火)
米軍ミサイル 大規模移動
PAC3 沖縄「復帰40年」前に訓練
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米陸軍は14日未明、「ミサイル防衛」網の一部として米空軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)に配備している地対空誘導弾・パトリオット(PAC3)を、公道を使用して沖縄県内4カ所の基地に移動させました。
米陸軍は沖縄にPAC3を配備した2006年以来、何度か移動訓練を行っていますが、これだけ大規模なものは例がありません。「なぜ、本土復帰40年となる5月15日を目前にしたこの時期なのか」という戸惑いの声が広がっています。
沖縄防衛局を通じての沖縄県への通知によれば、キャンプ・コートニー(うるま市)、普天間基地(宜野湾市)、伊江島補助飛行場(伊江村)、嘉手納弾薬庫(沖縄市など)に移動し、18日未明に嘉手納基地に戻ります。目的や訓練内容は通知されていません。
14日午前0時30分、同基地から第1陣が移動を開始。ゲート前では警備兵が手錠をちらつかせながら、報道陣による撮影を制止していました。合計で5回、国道や県道を通過して移動が確認されました。
米陸軍那覇軍港(那覇市)には午前5時前に車両6台が到着。伊江島へ輸送するため、民間フェリーで搬送されたもようです。
嘉手納基地にはPAC3が24基配備されており、米陸軍第1防空砲兵連隊第1大隊(約600人)が運用しています。大部分は嘉手納町役場から国道をはさんで向かい側のフェンス際に配備されており、住民に威圧感を与えています。