2012年4月29日(日)

憲法の光安保が曇らす

サンフランシスコ条約６０年平和委つどい

伊波洋一さん講演

（写真）講演する元宜野湾市長の伊波洋一さん＝28日、東京都内

　日本平和委員会と東京、神奈川、千葉、埼玉の各都県平和委員会は、サンフランシスコ平和条約・旧日米安全保障条約発効６０年にあたる２８日、東京都内で｢沖縄と結び､日米安保と日本の進路を考えるつどい｣を開きました｡１９０人が参加し、軍事同盟を解消して憲法の輝く日本、基地のない沖縄の実現などについて考えました。

　元沖縄県宜野湾市長の伊波洋一さんが「いま、沖縄から訴える　これからの沖縄と日本、アジア」と題して講演。近隣住民の権利を抑圧する世界一危険な米軍普天間基地の実態を示し、沖縄が祖国に復帰して４０年たっても米軍基地が強化されているのは日米安保条約による米軍の占領状態が続いているためだと強調しました。

　中国脅威論をふりまいてアメリカいいなりに日米同盟深化へと突き進む政府の姿勢を批判し、「安保条約によって憲法の光が曇らされている。安保条約を日米平和友好条約などに変えて、アジア諸国との関係を大事にする方向に転換する時期だ」と訴えました。

　日本平和委員会代表理事の内藤功さん（弁護士）が、安保条約廃棄と米軍基地撤去、砂川判決の意義などについて特別報告しました。

　参加した恵泉女学園大学４年の女性（２１）＝武蔵野市＝は、「大学で、基地がある現実や日本がアジア諸国を侵略したことなどを学び、日本は本当に平和だといえるのかと思いました。安保条約を廃棄して憲法を守っていくために自分に何ができるのか考えていきたい」と語りました。