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2012年4月13日(金)

韓国総選挙 与党が過半数

事前予想覆し逆転

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(写真)街頭演説するセヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)氏(右)=9日、ソウル(中村圭吾撮影)

 【ソウル=中村圭吾】11日に投開票された韓国の国会議員総選挙(定数300)は与党セヌリ党(旧ハンナラ党)が152議席を獲得し、単独過半数を制しました。最大野党の民主統合党(民主党)と左派政党の統合進歩党(進歩党)の「野党連帯」が過半数を制するとの事前の予想を覆す結果で、地元紙は「大逆転勝利」(朝鮮日報)「大異変」(中央日報)と報じています。

与党・セヌリ党 保守層を結集

 セヌリ党は数カ月前まで、ソウル市長選挙での選挙管理委員会へのサイバー攻撃、李明博(イ・ミョンバク)大統領側近の不正疑惑などで厳しい批判を浴び、総選挙での勝利は難しいとみられていました。しかし、1960〜70年代に韓国を統治した朴正熙(パク・チョンヒ)大統領の娘で、保守層の固い支持を受ける朴槿恵(パク・クンヘ)非常対策委員長が前面に登場し、党名変更や党政策の中道化などの「刷新」を断行すると、支持率が急回復。民主党を上回る勢いを見せていました。

 朴氏は、選挙期間中も「誤った過去には決して戻らない」と宣言する一方、「巨大野党をけん制する力を」と訴え、与野党逆転に危機感を抱く保守層を結集。同氏が圧倒的に不利な状況から与党を勝利に導いたことで、12月の大統領選挙への挑戦にも弾みがつきそうです。

野党・民主党 保守地盤に風穴

 「李政権の審判」を掲げ、進歩党と「野党連帯」を組んだ民主党は、「政治1番地」と呼ばれるソウルの鐘路区で、丁世均(チョン・セギュン)元代表が、7選を目指した与党候補を破るなど、首都圏112選挙区のうち約6割の65選挙区で勝利。セヌリ党の地盤の釜山市でも、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の秘書室長で大統領選の有力候補とされる文在寅(ムン・ジェイン)候補が当選し、保守王国に風穴を開けました。

 しかし、首都圏と同党の地盤、湖南地域を除いた地域では期待する成果を挙げられず、127議席に留まりました。開票結果が判明した11日深夜、同党の選対本部は「政府・与党に対する審判世論を十分に受け止めきれず、失望させて申し訳ない」と表明しました。

左派・進歩党 第3党に躍進

 左派政党の進歩党は、首都圏での4議席をはじめ、選挙区で7議席を獲得し、比例の6議席とあわせて過去最多の13議席で第3党に躍進しました。当初目標の20議席には届かなかったものの、前身の民主労働党が04年の総選挙で得た10議席を上回りました。

 沈相汀(シム・サンジョン)共同代表ら主要候補が首都圏で勝利・善戦したほか、国会での米韓FTA(自由貿易協定)強行採決に抗議し、催涙液をまいた金先東(キム・ソンドン)議員が民主党の地盤地域で勝利するなど、一定の存在感を示しました。


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