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2012年4月10日(火)

閣僚会合

大飯再稼働 “適合”

関電工程表うけ 安全抜き拙速対応

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 野田佳彦首相と枝野幸男経産相ら3閣僚は9日、関西電力大飯(おおい)原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働について4回目の会合を開き、関西電力からの「安全性向上」への工程表提出(同日)を受けて、「大飯3、4号機は判断基準に照らして、おおむね適合しているが、見落としがないかどうか、さらに議論する」(枝野経産相)として、工程表を大筋で了承しました。今後は、エネルギー需給状況の議論に入ります。閣僚会合での議論が終わりしだい、枝野経産相を福井県に派遣して「地元理解」をとりつける狙いです。


 大飯原発再稼働の関係閣僚会合は、3日の開始から3日間で「基準づくり」、3日間で基準に合わせた「対策づくり」という、“安全抜きで再稼働ありき”の拙速な対応となっています。

 関電の工程表提出は、政府の再稼働「新基準」(3基準)が求めていたもの。枝野氏は工程表提出を受けて、「安全性はおおむね確認されたため、必要性の議論に入った」とのべ、資源エネルギー庁が提出したエネルギー需給状況の資料にもとづいて、“電力不足”状況を精査したうえで再稼働判断に踏み切る構えです。

 政府の「新基準」(3基準)は、新たな安全対策として防潮堤かさ上げなど中長期の時間がかかるものが含まれていますが、実現ではなく計画を出せば認められるものです。他の2基準も、「ストレステスト」(耐性試験)など実施済みの「安全基準」の焼き直しにすぎず、福島原発事故の原因が究明されていないもと、新たな実効ある「安全基準」にはなりえません。

 大飯原発をめぐる関係閣僚会合の動きは、泊原発3号機(北海道)停止で全国の稼働原発ゼロとなる5月5日、遅くとも今夏の電力ピーク前までに再稼働させることを狙った無謀な「政治判断」です。

 再稼働反対の多数の世論を踏みつける「即席」ぶりに、国民の不信感はますます高まっています。


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