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2012年4月8日(日)

きょうの潮流

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 雪国の読者からいただいたお便りの封を開けると、春の香りが漂いました。摘んだばかりのフキノトウの差し入れでした▼さっそく刻み、みそ汁に散らして味わいました。ごちそうさま。「春は苦いものを食べよ」という昔からの教えどおりです。香り高くあくの強い野草や山菜をいただくと、大地からもえでた生命の息吹が体中を巡るような気がします▼さあ、次はタケノコの苦みが待ち遠しい。が、福島や茨城、千葉のあちこちで採れたタケノコから、基準値を上回る放射性セシウムがでた―。「いづこへも行かぬ竹の子藪(やぶ)の中」(三橋敏雄)。しっかり根を張ってどこにも逃げない、タケノコがかなしい▼この国土と自然を汚し、生産者を泣かせ、私たちの体も食文化も脅かす放射能。のほほんとしたふうの、東京電力の経営陣や閣僚たちの顔をみると、またもや憤りを抑えられません。しかし政府はおかまいなく、止まっている原発をふたたび動かそうとします▼運転を再開するかどうか判断する基準を決めましたが、安心する人はまずいません。いま安全対策がなくても、電力会社がその計画をつくればいいというのですから。ある新聞に、「深刻な事故回避『確約』 政府…」の見出しがありました。なるほど。まだ対策をとっていないが、政府が安全を確約するのだ、とにかく運転を認めよ、というわけか▼ならば、大事故をひきおこす地震や津波が起こらないと、政府が保証するとでもいうのでしょうか。人の命をなんと心得ている。


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