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2012年4月5日(木)

市長選で相次ぎ与党敗北

反プーチン世論 強く ロシア

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 ロシアの地方中核都市、西部のヤロスラブリ市(人口60万人)で1日に行われた市長選で、プーチン首相与党「統一ロシア」の候補に対し、有力野党が支持する候補が圧勝しました。5月に次期大統領に就任するプーチン氏への不満の強さの表れとして、波紋を広げています。 (片岡正明)


野党得票約7割

 同市の選挙管理委員会が2日、発表したところによると、無所属で野党支持のウルラショフ氏が得票率70%近くを集め、与党候補のヤクーシェフ氏を大差で破りました。

 同市はモスクワやサンクトペテルブルクに近く、古くから栄えてきた伝統ある町です。20年以上、市長を務めたボロンチュナス氏が引退し、副市長のヤクーシェフ氏が後継として立候補。市当局や同市のあるヤロスラブリ州当局を通じた締め付けを行い、副市長として連日、テレビに登場する「プーチン・スタイル」の選挙戦を展開しました。

 ウルラショフ氏は、統一ロシアの元市議でしたが、昨年起きた航空機事故の原因を撤退調査するよう求めて離党。市長選では現市政を批判し、無所属で立候補しました。

 3月4日の第1回投票の結果、決選投票に残ると、第1回投票から支持の立場を明らかにしたロシア共産党に加え、「公正ロシア」やヤブロコといった主要野党が同氏に支持を表明。4月1日の決選投票では、3月の大統領選で不正のない選挙を訴えた反プーチン派の運動体「公正な選挙を」の構成団体が選挙監視団として乗り込み、プーチン派と反プーチン派の“地方決戦”の様相をみせていました。

 3月18日には、サマラ州の工業都市トリヤッチの市長選でも、無所属候補が与党候補をやはり大差で破る波乱があったばかり。地方中核都市の市長選で、政権与党が相次いで敗北したことは、強権で人々を従わせ腐敗汚職を生んできたプーチン体制長期化への不満が根強いことを改めて示しています。

メディアも評価

 ロシア各紙もヤロスラブリ市の選挙結果について、「ロシア国民の目は肥えてきた。国民の(政治的)認識が大きく前進したことを示している」(独立新聞)などと評価しています。

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