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2012年4月5日(木)

きょうの潮流

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 日没のころ、壁がミシミシときしみ音をたて始めました。ぼろ家をもてあそぶように吹き荒れる風。窓をたたき割るような勢いの雨▼ようやく静けさが戻る。窓をあけると、星空がさえざえと広がっていました。しかし、列島を襲った春の嵐は各地で人の命を奪い、建物を壊し、木々や車を倒し、航空機や列車を立ち往生させました▼10分間の平均風速が30メートル以上なら、天気予報に用いる言葉で「猛烈な風」とよびます。気象庁によると、「屋根が飛ばされたり、木造住宅の全壊が始まる」つよさ。風速30メートルは、時速およそ110キロで特急列車なみです▼瞬間風速は、平均風速の1・5倍から3倍以上といいます。嵐は、新潟や秋田で40メートルを超える瞬間風速を記録し、猛威をみせつけました。専門家は、南側に大きく曲がりこんで日本列島の上を通る偏西風が爆弾のような低気圧をもたらした、とみています▼偏西風の西から流れ込む寒気と、東から寄せてくる暖気がぶつかり、急に低気圧を発達させました。“偏西風の曲がりくねる蛇行は地球温暖化のしわざ”という説も、注目されています。地球の温暖化が異常気象を促すといわれ始めて、久しい▼天変地異は、文字通り天と地の異変です。天で主に気象が異常をきたし、地では地震や津波、噴火が起こります。日本列島はいま、異常気象が続き、地震の活動期にも入っています。温暖化を防ぎながら、災害につよい国と国土をどうつくるか。国あげて、待つ余裕のない現実と向き合うときです。


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