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2012年4月2日(月)

きょうの潮流

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 潮流子が使っている机の高さが60センチと少し。先週、東京電力の福島第1原発2号機の中の冷却水の水位がその程度だったと発表されました▼水温が50度なので溶けた燃料は冷えていると、東電は説明しています。しかし、予想より3メートル以上も低かったというのですから、不安です。東電と政府は昨年12月、「冷温停止状態」を完了したと言って、事故収束を宣言しました。その後はどうでしょう▼原子炉から放射性物質を含む汚染水は増え続け、処理した水を入れるタンクを増設する場所もなくなっています。施設から汚染水が漏れる事故は多発し、海へ流れてしまった事故も2度発生。原子炉の状態を把握できないのに、頼みの監視温度計の故障が相次いでいます▼事故は現在進行形です。なのに、政府は原発の再稼働の動きを強めています。まるで事故を忘れたかのようです。しかも、再稼働の判断に使うストレステスト(耐性試験)の審査は、専門家の意見も尽くさず、おざなりでした▼審査した原子力安全委員会は1日に廃止されるはずでした。今月中旬に任期を終える委員全員が「国民から信用される存在か、自信がない」から辞めたいと言っているそうです。原発の安全を担う規制機関がないことを裏書きしています▼水位を直接観測したのは2号機が初めてでした。では炉心溶融が一番早かった1号機、水素爆発して建屋がぼろぼろになった3号機は? 国民が求めているのは、安全ぬきで再稼働を押しつける政治判断ではありません。


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