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2012年3月31日(土)

きょうの潮流

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 サクラやモモとともに、各地からミツマタの花便りが届いています。三つに分かれた枝の先に咲く、白い毛に包まれた黄色い花です▼「三椏(みつまた)のいろにはじまる雑木山」(伊藤三十四)。木々が芽吹く前のまださびしい山に、春の始まりを告げます。和紙の原料の皮は、丈夫さが買われてお札づくりにも使われています。おかげで日本の千円札や一万円札は、世界のお札の中でもすぐれものです▼千円札や一万円札が、軽くなってゆく気がします。政府が、消費税を8%に、次いで10%に上げる法案を決めました。通れば、千円札でおつりがきた買い物が、千円札で足りないかもしれません▼1万円の品は、消費税10%なら千円札を1枚つけ加えないと買えません。1万円の買い物などめったにしないものの、買い控えるわが姿が目に浮かびます。ある調査によれば、年収500万円の4人家族の場合、消費税10%で年間13万円ほど、1カ月で1万円以上、負担がふえる計算です▼消費税が3%から5%に引き上げられた1997年、民間会社で働く人の給与は、平均467万円でした。それが、2010年には412万円。55万円も減っています。加えて社会保障の負担は、政府の計画どおりでは今後もふえるばかり。そこへ大増税の重圧で、家計も経済も縮みあがります▼家計と経済が縮めば、国庫に入る税金はかえって先細るでしょう。いくらわが国のお札のできが優秀でも、お札の流れのかじとりを間違い、のせる船も泥船では、国が沈みます。


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