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2012年3月21日(水)

8電力会社・原子炉メーカー・マスメディア・製鉄会社

再稼働に圧力

原発利益共同体 首相に「提言書」

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 未曽有の被害をもたらしている東京電力福島第1原発事故の「収束」の見通しがたたず、原因究明もなされていないにもかかわらず、「原発利益共同体」が原発の早期再稼働に向けた動きを強めています。


 16日夕、官邸で、野田佳彦首相に、「原発を早く再稼働させるべきだ」との「提言書」が手渡されました。提出したのは、「エネルギー・原子力政策懇談会」(会長=有馬朗人元東大総長、元文相)です。

 同懇談会の座長は、電力会社、原子炉メーカー、ゼネコン、セメントメーカー、商社など日本の産業界が総結集した「日本原子力産業協会」の今井敬会長(元経団連会長)で、座長代理は、前経済産業省次官の望月晴文氏です。

ズラリと

 メンバーには、原発をもつ9電力のうち、東京電力を除く8電力の会長(中部電力は副社長)、三菱重工業など3大原子炉メーカーの会長、新日鉄会長、住友商事など大手商社会長といった原発を「巨大ビジネス」として推進し、巨額の利益をあげてきた「原発利益共同体」を構成する企業の代表がズラリと顔を並べています。

 読売新聞グループ本社最高顧問、テレビ東京社長、フジテレビジョン会長、産経新聞東京本社論説委員長などマスコミ関係者も。

 同懇談会のホームページなどによると、同懇談会の前身は、「地球を考える会」の「分科会」として、昨年2月に設立された「原子力ルネッサンス懇談会」です。

 地球を考える会は、2007年7月の新潟県中越沖地震で、東電柏崎刈羽原発が火災や放射能を含んだ水の放出など、重大なトラブルを起こし、原発への世論の批判が高まったとき、「このままでは、日本の原発は、世界の潮流から取り残される」(設立趣意)と危機感をもった勢力が設立した団体です。サポートメンバーには、原子炉メーカーの東芝副社長、三菱重工業原子力事業本部原子力部次長らが名前を連ねていました。

 昨年2月17日に設立された原子力ルネッサンス懇談会は、10年10月、東電など電力9社、原子炉メーカー3社などによって、原発輸出会社「国際原子力開発」が設立されたことを受け、「グローバルな原発開発計画に日本が参入するにあたり、日本国内の壁をどう取り除いていくか」を検討する、「地球を考える会」のシンクタンク的役割をもたせるものとして発足しました。

 それが、わずか2カ月後の4月25日に、エネルギー・原子力政策懇談会に名称変更したのは、設立1カ月後に東日本大震災、東電原発事故が発生したからです。

「冷静に」

 「名称変更に伴う『今後の展開についての考え』」によると、「2020年までに9基、2030年までに14基以上の(原発の)新増設を行い、総発電量の40〜50%を原発が担う」という政府の「エネルギー基本計画」が原発事故により、「見直しを余儀なくされる可能性が高まった」と危機感を表明。「日本の成長戦略としても原発の活用がいかに重要な鍵となるか、長期的視点に立って冷静に考えていかなくてはならない」としています。

 原発の「危機」のたびに、「原発利益共同体」が、団体を設立し、名称を変えるなどしてきたことがわかります。

 商業紙の首相の動静欄などによると、16日夕、エネルギー・原子力政策懇談会の今井会長らは約20分、首相と面談。原発の維持・早期再稼働・輸出の継続などを求めています。


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